4月1日に日本でのお披露目が行われたフェラーリのニューモデル『ローマ』。車体設計は、リヤシートを備えたコンバーチブルの『ポルトフィーノ』をベースにしている部分もあるが、7割は新設計。両者を比べればデザインは全く異なる。
ローマのデザインを見て感じるのは「引き算の美学」だ。昨今のデザイントレンドは、飾りを排除したシンプルな造形で美しさの本質を表現することにあり、身近なわかりやすい例でいえば日本のマツダがその最先端を走っている。フェラーリも『SF90ストラダーレ』などにはその傾向が見え、ローマでは明確にそちらへデザインをシフトした印象を受けた。
そのピュアなスタイリングと空力性能を両立するためのアイデアのひとつが、電動式の可変リヤスポイラーだ。
リアセクションを見てもわからないが、実はリアウインドウの後方には高速走行時に電動でせり上がるスポイラーが組み込まれていてダウンフォースの発生に寄与。100km/hまでは「ロー・ドラッグ」として格納状態のまま、さらに速度を上げると「ミディアム・ダウンフォース」として中間の角度となり、状況に応じて最大の角度(リヤスクリーンに対して135度)となる「ハイ・ダウンフォース」となる制御となっている。250km/h時に発生するダウンフォースはポルトフィーノにくらべて最大95kgも増しているという。
それらはすべて自動制御であり、手動での調整はできない。理由は「ダウンフォースの発生をビークル・ダイナミクス・コントロールと調和させるためだ。また300km/hを超えるとドラッグの影響を最小限とするために「ミディアム・ダウンフォース」の状態を保つという。
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April 12, 2020 at 05:30AM
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