
【ソウル=甲原潤之介、ワシントン=中村亮】韓国軍合同参謀本部は25日、北朝鮮が弾道ミサイルを東方向に発射したと発表した。午前6時、同6時37分、同6時42分ごろの3回にわたり、いずれも平壌近郊の順安(スナン)から日本海に向けて1発ずつ撃ったと明らかにした。
北朝鮮は12日に短距離弾道ミサイル3発を日本海に向けて撃って以来、およそ2週間ぶりに発射した。韓国政府は25日午前、国家安全保障会議(NSC)を開いた。10日に就任した尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の下でNSCを開催するのは初めて。
岸信夫防衛相も25日午前、記者団に対し、北朝鮮が少なくとも2発の弾道ミサイルを発射したと語った。いずれも日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下したと推定される。うち1発は変則軌道で飛んだ。2発以外にミサイルを発射した可能性があり、分析中だと説明した。
岸防衛相によると、1発目は午前5時59分ごろの発射で、最高高度が550キロメートル程度、距離は300キロメートルほど。同6時42分ごろには変則軌道の弾道ミサイルが1発、最高高度が50キロメートル程度で750キロメートルほど飛んだという。大陸間弾道ミサイル(ICBM)だった可能性を問われ「分析中だ」と述べた。現時点で船舶などの被害報告は確認されていない。
これに関連し、岸田文雄首相は関係省庁に①情報収集・分析と国民への迅速・的確な情報提供②航空機や船舶などの安全確認の徹底③不測の事態に備えた万全の態勢――の3点を指示した。
米インド太平洋軍は声明で、北朝鮮による複数の弾道ミサイル発射を認識していると説明した。「米国民や領土、同盟国に差し迫った脅威とはならない」としつつも、ミサイル発射は「北朝鮮の違法な兵器計画が(地域を)不安定にすることを浮き彫りにする」と批判した。「韓国と日本の防衛に対する米国の関与は鉄壁だ」とも強調した。
バイデン米大統領が24日までの日韓両国の訪問を終え、日本を離れた直後の発射になった。米国はバイデン氏の訪問にあわせ北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射する可能性があるとして警戒したが、日韓滞在中の発射はなかった。
バイデン氏は尹氏との21日の会談で、北朝鮮の挑発行為に対する抑止力の強化を確認した。岸田首相とも23日の会談で、北朝鮮の核・ミサイル問題に深刻な懸念を共有していた。
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