
北海道・知床半島沖で観光船「KAZU I(カズワン)」が沈没した事故で、事故当日の4月23日に同船などから「船首浸水、沈んでいる」といった118番通報が寄せられていたことが、第1管区海上保安本部(小樽市)の記録から分かった。運航会社「知床遊覧船」(斜里町)の関係者からも救助について「間に合わない」との連絡があり、当日の緊迫した様子が判明した。
同船は、半島西側の景勝地「カシュニの滝」の沖合で沈没し、乗客乗員26人のうち、14人が死亡した。23日で発生から2か月が経過し、1管などが同日までの3日間、半島東側で捜索を行ったものの、行方不明者12人につながる手がかりは見つかっていない。
記録の開示は読売新聞の情報公開請求に1管が応じたもの。それによると、最初の通報は4月23日午後1時13分で、同業他社が「アマ無線で『沈みそうだ』と言ってきた。乗客はいる」と救助を求めた。
5分後に同船から通報があり、船長とみられる人物が「船首浸水、沈んでいる。エンジン使えない」と伝えた。約30分後の午後1時47分には、運航会社の関係者が「カズワンはどうなった? 漁船は出られないと言われた」と、悪天候で漁船の協力を仰げない状態を報告し、「ヘリじゃないと間にあわない。沈む」と続けた。運航会社の関係者が午後2時16分、「くり返し携帯に架電するも連絡とれず」と連絡した。
1管は事故後、業務上過失致死容疑で運航会社を捜索したほか、船を引き揚げ、船体調査に桂田精一社長(58)を立ち会わせた。国土交通省は今月16日、運航会社の旅客船の事業許可を取り消した。捜査関係者によると、沈没地点付近の海底で船首部分のハッチから外れたカバーが見つかっており、1管はハッチ部分から浸水した可能性があるとみて調べている。
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