東京都千代田区発注の公共事業を巡る官製談合事件で、警視庁捜査2課があっせん収賄の疑いで、元区議の嶋崎秀彦被告(64)=官製談合防止法違反罪で起訴=を再逮捕した。区の元区議と元幹部が在職中に結託し、一般競争入札の情報を業者側に漏洩(ろうえい)していた事件は、捜査で区議と業者間の金銭授受が発覚。区の「腐敗」が一層深刻に進んでいた実情が浮かび上がった。
同課のこれまでの調べで、元区議の嶋崎容疑者は、地元の工事業者十数社で構成する任意団体「千代田区災害対策管工事協力会」を取りまとめる日管の元取締役から依頼を受け、入札情報を漏洩していた。
この協力会は、災害対応などのため区と協力関係を構築してきたが、ある捜査関係者は「それはあくまで表向きの顔。この枠組みがそっくりそのまま談合組織となっているようだ」と指摘。実際には、どこの社が入札に参加するかの調整や、嶋崎容疑者への情報提供依頼、賄賂の取りまとめまで行っていたという。「区の腐敗を象徴している」。捜査関係者は、こう話す。
嶋崎容疑者から依頼され、入札情報を教えていた元区行政管理担当部長の吉村以津己被告(61)=同罪で起訴=は、逮捕前の産経新聞の取材に「(漏洩は)別の職員から引き継いだ。もっと前から続いていたはず」と証言していた。
ただ事件発覚後、区の担当者は「そういう話は聞いたことがない」と否定。協力会会員のある建設会社の社長も、業界が平成18年に提言した「談合決別宣言」を持ち出し、「それ以降、談合に関わる話は一切聞かなくなった」と、クリーンさを強調してみせた。
しかし、捜査2課は、嶋崎容疑者が遅くとも29年ごろには既に協力会と不適切な関係を築いており、ほかにも多くの便宜が図られていた可能性があるとみて、解明を進める方針だ。(外崎晃彦)
入札で便宜見返り 現金や商品券受領の疑い 元千代田区議再逮捕
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