「タン♪タッタタタタタタン♪」 雨が降ると百貨店の館内音楽は変わる。小雨であれ、どしゃ降りであれ、窓のない館で働く従業員には分からない。音楽は、雨を知らせる秘密の暗号になっているのだ。
従業員は合図を受け取ると、紙袋の上にかける雨よけ用のビニールや、傘用の袋や足ふきマットを出入り口に置くなど準備に追われる。エスカレーターで流す放送も「雨の中、ご来店いただきありがとうございます」「足元が滑りやすくなっておりますのでご注意ください」などに切り替える。
そごう・西武では、雨が降るとタイムサービスを始め、お買い得品の傘を前面に押し出す。半世紀続く傘の祭典「百傘会(ひゃくさんかい)」を開く松屋銀座店では、突然雨が降ると傘が売れるという。
合図の音楽は、日本百貨店協会に加盟する首都圏全五十四店のうち五十二店で流されている。東武宇都宮百貨店大田原、栃木市役所両店は、従業員が窓で雨を確認できる構造のため流していない。
独自で選んだメロディーを使う店もあるが、雨にまつわる曲がほとんどだ。最も流れているのは「雨に唄えば」。GINZA SIXでは、雨の日用にアレンジした音源を流している。ランキングでは、邦題でも原題でも曲名に雨(Rain)が含まれるものがほとんど。大丸東京店などでは降り始めだけではなく、雨が上がった時にも「虹の彼方(かなた)に」を流すという。
ただ、音楽はあくまで「従業員向けに知らせる社内の合図」。曲名公表をためらう店もあった。
雨で変わる音楽に耳を傾ければ、変化する百貨店の「おもてなし」に気づけるかもしれない。(高橋可鈴)
◆季節のイメージに合わせた選曲も
季節に合わせ、店内に流す音楽を変えている百貨店もある。京王百貨店新宿、聖蹟桜ケ丘両店では、概ね2カ月おきに館内音楽を変えている。
春にはビバルディの「春」など浮き浮きするような音楽、夏には暑い国を連想させるような曲調にして季節のイメージに合わせているのだとか。
音楽に乗って買い物がはかどり、財布のひもも緩んでしまうかも。
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July 25, 2020 at 05:53AM
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